これは声のこもりを直すため、たくさん試行錯誤を繰り返したけれど、努力の方向が間違っていたボクの愚痴。
先に結果を言うと、PCのスピーカーを新しくしたら声のこもりが解消された。
それまでに頑張ったことを無駄にしたくない為に書いた記事。
もしかしたら微粒子レベルで誰かの役にたつ可能性があるかもしれないと淡い期待を込めて。
試行錯誤1:滑舌練習
まず、一番お金がかからない方法からはじめた。
滑舌練習。
発音がよくなれば、少なくとも言いたいことは伝わる。
朝の配信活動として、ゲーム配信の前に短い時間滑舌練習を配信した。
最初は2020年10月6日から11月24日までの28日間。
ちょっと体調崩して休み、2021年1月26日から4月まで疎らに5回。
今は非公開にしている。
めっちゃ恥ずかしいから。
今、この文を書きながら聞き直しても、何を言っているのかはわかるから、こもりはスピーカーだったんだろうな。
このあとは配信でやる必要を感じなくなり、自主練に切り替えた。
今でも毎日じゃないけれど、練習はしている。
外郎売の第一段くらいはソラで言えるようになった。
今もまだおかしなところがあるけど、昔よりはマシになったと思う。
これはやって損はなかった。
試行錯誤2:マイク変更
最初は人からもらったマイクを使っていた。
パソコンにもともと付属でついていたものらしいので、型番もよくわからない。
今使っているマイクはMPM-1000UというコンデンサーマイクでUSBで接続するタイプ。
Amazonの注文履歴を見ると2020年8月15日に購入したみたい。
マイク買って最初の動画はこれ。
ゲインを強くかけていたので、余計な低音が入っている。
声の強弱も大きく聞きづらい。
スピーカーの問題と合わさって、こもって聞こえていたのかもしれない。
この頃から声のこもりが気になりだした気がする。
試行錯誤3:OBSのフィルター設定
ダイナミックマイクの性能を活かすため、いろいろ設定を勉強し始める。
OBSのフィルターが上から下に順番にかかるというのもこの時初めて知った。
もう当時調べたのサイトはわからなくなってしまったけれど、おかげでいろいろなことが勉強できました。ありがとうございます。
自分の構成を書こうか考えたけれど、今はOBSのフィルターを使ってないし、ネットによい情報がたくさんあるのでやめておく。
ノイズ抑制して、ゲインで大きくして、余計なノイズをノイズゲートで除去。イコライザーで音質を調整して最後にゲインで音量あげてたと思う。
大きな声を出さかったのでコンプレッサーの効果がよくわからず使ってない。
最終的にはゲインで大きくしたあと、リミッターで音割れしないように調整していた。
VSTプラグインもいろいろ探しまわってたな。
イコライザーのTDR NOVAはこの頃から使っている。
試行錯誤4:仮想オーディオミキサーとVSTプラグイン
しばらく生配信をしていたが、体調をくずしてしまうため配信から動画中心に活動をかえた。
動画編集にはDaVinci Resolveを使っている。
ここでOBSで撮った音声に不足があり、DaVinci Resolveで音声を撮ることが増えた。
ただ、OBSとDaVinci Resolveとで、撮った音声に差ができてしまい、チグハグな感じが気になるようになった。
OBSとDaVinci Resolveで差がなくなるようにしたい。
そこで見つけたのがVoicemeeter BananaとCantabile Liteだった。
Voicemeeter Bananaは、仮想オーディオミキサーと言って、PCの音を分離したり混ぜたりするアプリ。
CantabileはVSTホスティングツールと言って、VSTプラグインを登録して使えるアプリ。
マイクからの音を一回Voicemeeter Bananaで取り込み、Cantabileにわたす。
CantabileでVSTプラグインつかってフィルターをかける。
フィルターのかかった音がVoicemeeter Bananaに戻ってくる。
そこから各アプリへ音を渡す。
マイクに直接VSTプラグイン使ってフィルターをかければ、2つのアプリで差はなくなるという理由。
本来VSTプラグインはDAWという音楽制作アプリに組み込んで使うものだけど、CantabileがあればDAWがなくてもVSTプラグインが使えるようになる。
DAWよりは軽量なので常駐させておける。
Voicemeeter BananaとCantabile Liteの設定
Voicemeeter BananaとCantabile Liteの設定はWindowsパソコン 使えるツール&テクニックさんを参考にさせてもらった。
とても丁寧に書かれていてわかりやすかった。
設定を知りたい方は是非こちらのサイトへ。
Voicemeeter BananaとCantabile Liteをパッチでつなぎ、Voicemeeter Bananaからの音声をCantabile LiteのVSTプラグインで処理し、またVoicemeeter Bananaに戻ってくる感じ。
やっぱボクに説明は無理だったな。
VSTプラグイン
ボクが使っているVSTプラグインは、主に音楽用のフィルターをデジタルに置き換えたもの。
例えば、エレキギターからの音をスピーカーに出す時、間に挟むように接続して、ディストーションやリバーブをかけるのがフィルター。
それをソフトウェアでエミュレーションしているのがVSTプラグインのフィルター。
フィルター以外のVSTプラグインはよく知らないのでごめんなさい。
詳しくないのでフィルターの話はここまで。
要はOBSのフィルタと同じ使い方をVSTプラグインのフィルタでやってるだけ。
OBSは上から下へ、Cantabileは左から右へ設定する違いがあるけど、ノイズフィルター、マキシマイザー(ゲインの代わり)、イコライザー、リミッターの順付けている。
- ReaPlugs VST FX Suite:ノイズフィルター 。しきい値でノイズをカットする。
- BOOST11:マキシマイザー。Cakewalk by BandLabに付属してるプラグイン。音を増幅する。リミッター機能もある。ノイズフィルターで削った音量を戻すのに使っている。
- TDR Nova:イコライザー。音の周波数を制限、増幅、減衰させて音質を良くする。コンプレッサー機能もある。
- LoudMax:リミッター。しきい値より大きい音を小さくする。しきい値より小さい音を大きくするマキシマイザー機能もある。
ここが一番悩んでいる。
調べれば調べるほど新しいことがわかるし、今これを書くために調べてるだけで調整したくなる。
スピーカーの問題が片付いた今でも、聴き心地のいい声になるようずっと調整している。
独学で参考になるかわからないけど、やってることを説明してみる。
これは現在使っている設定で、いずれ変わると思う。
ノイズ処理
まずノイズフィルターでマイクのホワイトノイズを削る。
このReaPlugs VST FX Suiteは自動でノイズのしきい値を作ってくれる機能がある。
やり方は、静かにしていると、ノイズの黄色い波形が表示される。
その状態で、上部真ん中あたりのAutomatically build noise profile (enable during noise)のチェックを入れると計測がはじまり、黄色い波形に合わせて、赤いラインが変化する。
この赤いラインがしきい値になって、それ以下の音を消してくれるようになる。
自分で波形みながら設定しなくて良いからとっても便利。
ボリュームアップ
BOOST11はマキシマイザー&リミッター。
ノイズフィルターでいらない音を消したあと、必要な音を大きくしたくてBOOST11を使ってる。
入力された音を大きくするときは普通、プリアンプってのを使うらしい。
ただのボリュウームアップだから何使ってもいいと思う。
一応画像載せとく。
左のダイヤルを上げれば入力の音が大きくなる。
右のダイヤルを減らせば、音量を設定した数字まで小さくしてくれる。
あまり大きな音を小さくすると、音が歪むので注意。
イコライザー
イコライザーは周波数を調整して音質を元の良さに戻すもの。
元が悪いとあんまり良くならないので注意。
TDR Novaがわかりやすくて使っている。
参考にしたのはこちらのサイト。
この情報を基にローカット(HPF)を90Hzからなだらかにカット。
100~300Hzあたりを2dB、2000Hzあたりを1dB増幅。
ハイカット(LPF)を20000Hzに設定してみた。
ボクの感覚的な感想で申し訳ないけれど、本当に聞きやすい声に変わったと思う。
素晴らしい情報を公開していただき本当に感謝。
やはり先人の積み重ねは効果が高い。
今まではこもった声を解消するために低音を削っていたけれど、スピーカーのせいだったので関係なかった。
リミッター
LoudMaxはシンプルなマキシマイザー&リミッター。
必要以上な大きさの音を設定した値に小さくしてくれる。
BOOST11は設定した音量分小さくするけど、LoudMaxは設定した音量にしてくれる感じだと思ってる。
例えば入力した音を10dBとすると、10-4するのがBOOST11。4dB小さくなる。
LoudMaxは-4にする。14dB小さくなる。
実際の設定は-10dB以下は音を大きくして、最大-8dBを越えないようにしてる。
Linkは上下の設定をリンクさせて、片方動かすと同じだけもう片方が動く。
IPSは音量の計測を精確にするかわりにCPUパワーを使う。
オフにしてるので、どのくらい使うのかは知らない。
試行錯誤5:スピーカー変更
家に置いてあったスピーカーを発見。
OwltechのOWL-SP272T。
以前のやつはかなり年数が経っていたので、もしかしたらと思って変えてみた。
声のこもりがなくなった。
めちゃくちゃ嬉しかったが、同時に今までの努力はなんだったのだろうと思った。
なんだかんだ3年くらいは苦しんだはず。
でも、解決した! わーい!
試行錯誤6:高音域でしゃべる
こもる声は発声の問題だと思って滑舌のときから同じようにやっていた。
声の低音域が問題だと勘違いしていたからひたすら高音域でしゃべろうとした。
その中で使えるかもと練習したのがミックスボイス。
ネット上の動画で独学しただけなので、できているのかどうかもわからないし、心なしなんか声が変になった気もする。
それからこの練習のせいなのかわからないけれど、低音がでにくくなってしまった。
まず、エッジボイスを練習した。
呪怨の伽椰子の声みたいにあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛とかすれたような声。
声帯を使えるようにする練習らしい。
ここは比較的早くできた。というかやったらできた。
できたと思ってるだけかもしれないけど。
地声と裏声を混ぜるような発声だからミックスボイスっていうらしい。
うまくいかなかった。
2年くらい頑張ってた。
こもりは全然直らなかった。
スピーカーを変えて声が変わっていた事に気づいた。
結果はこの動画。
今振り返ってもちょっとはずかしいが、自分の中でやりきった感があった。
やっと満足する動画を作れた気がしていた。
新しい問題:スマホのスピーカー
この動画をスマホで再生したときに、高音が消え、低音が目立っていた。
正直ショックだった。
一生懸命ミックスボイスもどきで喋っていたのに、その高音が消えてしまった。
調べてみると、PCのスピーカーとスマホのスピーカーとで、再生周波数帯域が違うらしい。
スピーカーやヘッドホンごとにも違いがるらしい。
電話であるスマホは話しやすいように、帯域が調整されているらしい。
らしいらしいと確かなことがひとつもないのは申し訳ない。
根拠をネットを探したら、たまたま見つかったのがこちらの記事。
データを出してくれているため、非常に参考になった。
ありがとうございます。
スマホによって調整は違うようだけど、調整そのものはありそう。
あれ? そうなると音楽で高音聞けないよね?
まぁ、音楽と動画音声では調整が違うのかもしれない。
ボクがスマホで動画を見たときに声が違って聞こえたのは間違いない。
PCのスピーカーに合わせていたけれど、今の人はほとんどスマホで動画を見てるはず。
これはスマホに合わせなければいけないのでは?
実は、これが今回の記事を書き始めたきっかけだったりする。
もっとみんなが聞きやすい声を探求したい。
下手な実況をテクノロジーの力でなんとかしたい。
上に書いたVSTプラグインの設定などは、スマホに対応しようと変更したものになっている。
というか、うっかり設定変えてしまった。
低音削って高音を大きくした変な設定なので、見せてもしかたないだろうしいいじゃん。
これからはこの設定で動画にアフレコする。
憧れてたチョーさんみたいに、あのわんわんのかわいい声はボクには無理なんだろう。
スマホのスピーカーで確認しながら調整して、まずはみんなにちゃんと伝わるような声で実況しようと思う。
こんな雑文を、ボクの愚痴につきあって、最後まで読んでてくれてありがとう。
おかげですっきりすることができました。
心優しいあなたに幸せが訪れますように。