ざっくりサイバーパンク解説

井神
井神

サイバーパンク好きなんだー

タマクロー
タマクロー

サイバーパンクってなんだ?

井神
井神

あらためて聞かれるとちょっと難しいなー

 

 

サイバーパンクって何?

 

去年末サイバーパンク2077が発売され、1999年のマトリックス頃から始まったサイバーパンクブームはまだまだ熱いと感じます。

サイバーパンクの代表的なイメージになった映画ブレードランナー。その続編ブレードランナー2049は2017年に映画になっています。

できれば2021年もサイバーパンクのブームを終わらせず、ゆるやかに続いて欲しいと思うところ。

 

ところでサイバーパンクってどんなものでしょう。

なんとなく、ネットや機械が発達していて、脳とコンピュータが接続できたり、サイボーグやらロボットやらが当たり前にいる世界という感じでしょうか。

 

もう少し詳しい人なら、文明の機器は人は幸せにするのか、置き換えた機械の体はどこまで人と呼べるのか、など思想的な話にまでなり、それが戦争や環境・労働環境などの問題と絡みあって、どちらかというと暗いイメージを持っていると思います。

 

とりあえずWiki見てみましょう。

 

 典型的なサイバーパンク作品では、非現実性へのカウンターとしてよりリアルな現実性が意識され、最も現実性を体現するモチーフとして人間や心理の描写に力点が置かれた作品が多い。作中では人間が持つ生体機能としての人体と、脳機能に基づく認知、思考、心理などを機械的ないし生物工学的に拡張し、それらのギミック、ないしはコンピュータやネットワークによる模倣が普遍化した世界・社会の描写を主題のひとつの軸としている。さらに心理描写についても現実性をもたせるため、社会心理学や異常心理学で現れる「対立」や「葛藤」の発展形と看做される構造・機構・体制に対する反発(いわゆるパンク)や反社会性を、主人公の言動や作品自体の主題のもう一つの軸として好んで多用されている。これらを内包する社会や経済・政治などを俯瞰するメタ的な視野の背景の提供と描写が加えられることで、作品をサイバーかつパンクたらしめ、既存のSF作品とは一線を画すことが認識されて成立し確立されている。

Wikipediaより

難しく描いてあるなー。

とりあえず、『SFジャンルの派生のひとつ』がサイバーパンクです。

 

僕がサイバーパンクと思うポイントは2つ。

  • コンピュータやロボット、ネットワークが当たり前に存在する世界。
  • その世界のあり方や社会・組織などに反発・対抗すること。

 

まとめると、『ハイテクノロジーな世界で、社会や組織などに反発・対抗する物語』がサイバーパンクの基本でしょう。

反発・対抗した結果、世界が変わったり、主人公が悟ったりするのが、よくあるサイバーパンクの物語。

おおざっぱだけれど、そんなに間違ってないと思います。

 

 

 

 

サイバーパンクが生まれた1980年代

 

サイバーパンクという言葉は、1980年代のブルース・ベスキ氏が発表した短編小説のタイトルです。

その後、1984年、ウィリアム・ギブスン氏の小説『ニューロマンサー』が大ヒットします。

ニューロマンサーはサイバーパンク2077の元に、というかほぼすべてのサイバーパンクに影響を与えた小説で、今サイバーパンクというイメージの原点。

 

時代背景として、1980年はパソコンが普及したり、草の根ネットというパソコン通信が始まった頃で、1983年にはファミコンが、1989年に孔雀王を描いていた漫画家、荻野真先生がALGO!というコンピュータが暴走するマンガを描いています。

この時代にサイバーパンクが生まれた理由がなんとなくわかりますよね。

 

けれど、この頃はまだまだパソコンなどのテクノロジーは難しいものでした。

新しいテクノロジーへの期待と不安から未来の暗さを想像したのかも知れません。

 

その後、文明や科学だけは順調に発達していったサイバーパンクと違い、世界大戦後の滅んだ世界に注目が移ります。

マッドマックスを始めとした北斗の拳のような滅んだ世界のあとを描いた物語。

風の谷のナウシカには日本語が古代文字として登場したりします。

世界を一度リセットしてしまったほうが、物語としてスッキリわかりやすかったのかな?

1979年頃の新冷戦と呼ばれた時代は、実際に世界がリセットされそうでしたし。

 

ただし、サイバーパンクは注目度が少し下がっただけで、ジャンルとして確立しています。

要は受け入れられて普通になったので目新しさがちょっと減ったという感じです。

攻殻機動隊は1989年の作品ですし、1996年にはガープス・サイバーパンクというTRPGのルールブックが出ていました。

そして、1999年マトリックスが世界中でブームになります。

 

 

現実がサイバーパンクの世界に近づいている

 

あれから時代が進み、1995年Windows95が発売され、マニア以外にもパソコンブームが到来。

会社の業務でパソコンを使うことが当たり前になりました。

そして、2007年にiPhone発売、2008年にアンドロイド端末が発売します。

身近でネットに繋がったコンピュータデバイスの到来です。

 

2008年には攻殻機動隊の映画が発表されました。

2016年にはVR元年とか言われていました。

youtubeでは2016年にVtuberが誕生し、3Dモデルのキャラクターがあたりまえに活動しています。

 

今の時代は、サイバーパンクの世界まではいかないけれど、それまで無縁だったコンピュータやネットワークが日常にすっかり溶け込んでいます。

義手義足などの技術も発達し、手の不自由な人が筋電義手でものをつかめ、足のない人が機械の義足で立って歩けます。

サイバーパンクのサイバーな世界が身近なものになってきていると僕は感じています。

 

パンクな部分はtwitterでのハッシュタグデモやアメリカの大統領選挙、組織や体制に疑問を持ち考える人が増えているような気もします。

ただ、このあたりは活動家の活動によるものもあるそうで、そのまま物語に組み込むのは難しいのかなと思っています。

とはいえ、フィクションではお約束っていうぐらい陰謀論は普遍です。

影の総理とか世界を牛耳る秘密組織や大富豪、はては宇宙からきた未知の生命体。そういや人工知能も陰謀を企む悪いやつでしたね。

サイバーパンクの世界でも倒す体制や組織は山程あるし、これからも変わらないでしょう。

 

 

ざっくり端折りましたが、以上がサイバーパンクというジャンルの歴史と現在だと思います。

 

 

 

ぼくがかんがえるさいきょーのさいばーぱんく

 

ここからは僕の考えているサイバーパンクもののイメージ、つまり妄想です。

読み飛ばしても構いません。

 

 

ネットワークが当たり前になり、モバイルコンピュータがいつも身近にある現代。

ウェアラブルコンピュータ、サイバー義肢、AI搭載のロボットがもう少し増えれば、もうサイバーパンクの世界になると思います。

 

うーん、電脳化はまだかかりそうかな。倫理的な話で。

 

そうなれば、サイバーパンクの世界で送る日常が、共感を呼ぶコンテンツになるかなと。

 

高校生がVRの学校で授業を教わり、放課後サイバースペースで待ち合わせ中、店の看板から出てくるAR広告が邪魔になって怒ったり。

友達からメッセージがきて、いる方向に矢印がでたり、友達がハイライト表示されたり。

AR広告邪魔ーって愚痴ったら、おすすめのアドブロックアプリを教えてもらったり。

 

普段は車椅子で生活してる子が、通販でこっそり買った義足パーツを組み立てて、夜中に近所の屋根の上を走り回ったり。

 

授業中に好きな人のことを暗号化されたチャットアプリで話し合ったり、ダミーアバターを置いてこっそり授業を抜け出したり、遠距離の彼とサイバースペースで夜遅くまで話したり。

 

失恋の悲しみを、現実のベッドの上で布団にくるまって耐えていると、ARペットが慰めてくれたり。

 

親と対立して家に閉じ込められた友達を、みんなと協力して、義足でジャンプして窓によじ登り、セキュリティをハックして鍵をあけて助け出したり。

 

たぶん、世界だけは未来になるけれど、そこで生きる人たちは新しい技術分、笑って泣いて愚痴って怒ることがちょっと増えるだけじゃないかなーと思うんです。

 

そんな世界を描けたらいいなー。

 

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